数日前にテレビや新聞で「ソフト闇金が増えている」という記事がありました。
改正貸金業法でお金が借りられなくなった主婦が闇金に流れているとか。 そういうニュースでは「返済能力はあるのに借りられない人が出るのは問題」と言っています。 改正貸金業法は多重債務でコゲつく人を減らすためのもののはずです。 借金をする人を減らすのが目的の法律が施行されれば市場が縮小するのは当然で、何か的外れのことを言っているような気がします。 マスメディアが言っているのは消費者金融側の目線に立ったセリフです。
そもそも「返済能力がある人」っていうのは節約すれば借金しなくてもなんとかなる人のことが多いですよね。 そう言うと「カツカツの生活をしていて急にお金が必要になる人だっているじゃないか」と反論するのが定石になってますが、借金している人の中でそういう人の割合っていうのはどのくらいなんでしょうか? その定型文には、自分の意見を通すために比較的少数の事例を持ち出しているような印象を受けます。
テレビニュースの特集でも、登場した債務者の月収は50万円もありました。 高給取りです。 でも「生活はギリギリ」という紹介。 生活費が月数万円足りなくなったらしいです。 テレビで取り上げる人って、そういうのが多いですよね? ワーキングプアとか年収200万円の時代とかって言っておきながら、なぜそういう人を取り上げるのかが疑問です。 実際に闇金に手を出す人が増えているらしいので法改正を批評するのは分かるんですが、せめて「法改正だけでなく啓蒙策とのセットにしなかったのは失敗」みたいな書き方をすべきだと思うんですけど。
で、本題の「囮捜査」の案について。 闇金で借りたお金は「不法原因給付」と言われて、返済する必要がないようです。 それを使って積極的な囮捜査はできないかというお話。 簡単に説明すると、
- 捜査員が闇金からお金を借りる。
- 悪質な取立てをしに来たところで逮捕 or 尾行。
- 捜査のために借りたお金は返す必要なし。
色々アホゥな案ですが、警察がアホゥな捜査をするっていう話も聞いてみたかったり。
借家に住んでいる捜査員がそれをやると大家に迷惑がかかるかもしれません。 警察の寮に入る泥棒とかもいるので、寮に取り立てに来る闇金業者もいるかも? 寮生活のお巡りさんとか、どうでしょう?