2011年6月19日日曜日

USBメモリからブートできない、DVDドライブがないPCにUbuntuをインストール

しばらくknoppixを使ってみたんですが、不調なPCと毎回設定が必要なことに耐えられず、使用を断念しました。 代わりにしばらく眠っていたサブPC(vaio type U)にubuntu11.04をインストールしました。 このサブPC、普段は使わないけどちょくちょく出番があります。

環境はWindowsXPとのデュアルブートにします。 メインPCに何かあったときに使うかもしれないのでWindowsはあった方が良い。

以前にもサブPCにLinuxをインストールしようとしたことはあったんですよね。 しかし、外付けDVDドライブを持ってなくて、USBブートもできない、「Linuxを使わなければならない」という強い動機もないということで、やり方が分からず諦めてました。 今回は以前USBメモリブートについて調べたときについでに関係ありそうな情報も手に入ったのでインストールできそうな気配です。 で、強い動機がないのは相変わらずで、あまり下調べをせずに適当にやりました。 そしたらできました。 スマートなやり方ではないでしょうけど、一応備忘録として投稿しておきます。

インストール対象のPCは、

  • vaio type U(VGN-U70P)

使用したものは、

手順は、

  1. WindowsXPにログオン。
  2. UNetbootinを使ってネットからUbuntu 11.04のLiveCDイメージを入手→USBメモリに入れる。
  3. Plop Boot Managerを使ってUSBメモリからLiveCDをブート。
  4. Ubuntu LiveCDのデスクトップからインストール開始。
  5. インストール完了後、Japanese Teamのパッケージレポジトリを追加。
  6. インプットメソッドの設定。
  7. WindowsXPにログオンしてPlop Boot Managerを削除。

以下、大雑把な説明です。

機器の接続

vaio type Uにインストールする場合の注意。 USBメモリを挿すのは本体のUSBポートです。 ポートリプリケーターのUSBポートはダメでした。 (全部のポートを試したわけじゃないけど。) キーボードはポートリプリケーターに挿します。

ブロードバンドルータとvaioをLANケーブルで直結してやりました。 無線LANはインストールには使用しません。 インストール中に無線LANの設定をするのが面倒だったし、インストール中に無線LANの設定ができるのかも未確認です。 ...ってWindowsで作業中に無線LANの設定見たらご近所のアクセスポイントがいくつか見えてます。 ステルスモードにしようよ。

1.WindowsXPへのログオン

インストールするイメージの用意からイメージブートの準備まではWindowsでやります。

2.UNetbootinでイメージを用意

LiveCDのisoイメージはUNetbootinで落としてそのままUSBメモリに入れました。 UNetbootinは前もって落としておいたisoイメージも使えるようですが、今回はそうしませんでした。 で、ちょっと後悔。 どこからダウンロードしているか確認しなかったけど、めちゃくちゃ遅いです。 自分で落として、そのイメージをUNetbootinに渡した方が良い。

UNetbootinには日本語Remix版のisoイメージも渡せるようですが、試していません。 上の手順にある通りインストール完了後にJapanese Teamのパッケージレポジトリを追加(後述)します。

UNetbootinでUSBメモリに書き込むときも1つ注意が。 正常に書き込んでいるときでも途中でプログレスバーが動かなくなります。 1つのファイルを書き終わるごとに更新されるのかな? 巨大なファイルを書いている間は無反応に見えます。 フリーズと勘違いしないようにしましょう。

3.Plop Boot Managerを使ってUSBメモリからLiveCDをブート

USBメモリLiveCDのイメージが書き込めたら、Plop Boot Managerを使ってUSBメモリからLiveCDをブートします。 vaio type Uは古いマシンなのでそのままではUSBメモリからのブートができません。 そこで、windowsのブートメニューからPlop Boot Managerを立ち上げ、Plop Boot ManagerにUSBメモリのブート領域を読んでもらいます。 やり方は、以前書いたとおりです。 windowsのブートメニューから立ち上げる方法はその投稿の下の方にあります。

4.Ubuntu LiveCDのデスクトップからインストール開始

LiveCDが立ち上がると、デスクトップ左上にインストール用のアイコンがあります。 それをクリックするとインストール開始です。 流れにそって聞かれたことを入力していけば良いのですが、2点だけ気になったところを書いておきます。 (順番は前後しているかも。)

まずはキーボードの設定について。 キーボード選択画面ではJapanの中からそれっぽいのを選んで、入力テスト欄で試し打ちして正しいキーバインドのものを探しましょう。 自動判別では日本のキーバインドは出てこないので注意。

続いてパーティションについて。 パーティションはこんな感じで分けました。

  1. リカバリー領域 2GB
  2. Windows XP 10GB
  3. Ubuntu Linux root 7GB
  4. Ubuntu Linux swap 残り(0.7GBくらい)

元々のパーティションはCドライブがWindowsシステム、DドライブがWindowsデータになっていました。 Dドライブだった領域にUbuntuを入れたかったんですが、インストーラが提示したパーティション分けで良いのがなかった(見つけられなかっただけ?)ので自分でパーティション分けをしました。 swapのサイズはメモリの1倍から2倍が良いようです。

それにしても、HDD20GBしかないのか。 30GBあると思い込んでたのでちょっとガッカリです。 古いPCだから仕方がないけど。

5.インストール完了後、Japanese Teamのパッケージレポジトリを追加

インストール後はgrubが入っているのでPlop Boot Managerは無用になります。 こっちとしてはMBRにゴニョゴニョされたくなかったのでPlopの方が良かったんですけどね。 Ubuntuでは勝手にgrubがインストールされるので選択の余地はありませんでした。

初回起動でログオンすると「あんたのPCじゃ非力すぎるから新しいデスクトップ(Unity)を使うの無理」と警告されました。 警告ダイアログにOKボタンしかなかったのでそのまま作業続行。 重いけど、フリーズとかはしませんでした。

初回ログオン後に最初にしたのはインストール済みパッケージのアップデートです。 左上のメインメニューからシステム→システム管理→アップデートマネージャを起動。 アップデートをインストールしました。

そのままだと日本語環境に難があるらしいので日本のオフィシャルサイト?の情報を元にJapanese Teamのリポジトリを追加しました。

実際にした作業は、メインメニューのアプリケーション→アクセサリ→端末で次のコマンドを入力。 sudoでログオン時のパスワードが聞かれます。

wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/natty.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
sudo apt-get install ubuntu-desktop-ja

これで日本語リポジトリの導入は終了。

日本語リポジトリを入れた後で、さっき警告をされたUnityからクラシックデスクトップに変更する方法を発見しました。 ログオン時、パスワードを入力する画面で変更できます。 画面下中央にある「Ubuntu」を「Ubuntuクラシック(エフェクトなし)」に変更すればOK。

6.インプットメソッドの設定

そのままだと日本語入力ができず、インプットメソッドの設定が必要でした。 まずはメインメニューのシステム→システム管理→言語サポートを実行。 キーボード入力に使うIMシステムでibusを選択します。

次にシステム→設定→キーボード・インプットメソッドを実行。 IBusの設定ダイアログが開くので、インプットメソッドタグで「インプットメソッドの選択」と書かれたところをクリック→日本語 - Anthyを選択します。 Anthyは既に選択されている状態に見えたのですが、なぜか手動で選択しないと日本語入力ができませんでした。

これでUbuntuの最低限の設定は終了。 後は使いながら少しずつ設定していきますか。

7.WindowsXPにログオンしてPlop Boot Managerを削除

最後に、無用になったPlop Boot Managerを削除します。 忘れるとgrubでOS選択→Windowsのブートメニューも表示となって面倒な気分に。 これでホントのインストール作業終了です。