2013年4月29日月曜日

「New Super Mario Forever 2012」ってなんだ?

注) ここに書いてある内容はリスキーです。 どんなリスクなのか想像できない人、確証が持てない人は実行しないでください。 自己責任で。

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英語の勉強のため、英語版の、日本でいうところの「vector」や「窓の杜」のようなサイトを探してみました。 チラッと見ただけなので規模は分かりませんが、cnetのダウンロードページがそれっぽいですね。

何の気なしにgamesの項目を見たら「New Super Mario Forever 2012」なるものがランキング1位にありました。

え? cnetって大手っぽい雰囲気ですけど? Mario Foreverはいわゆるfan game? 著作権的にアレな...

他に「Grand Theft Auto: なんたら Mod」、「Need for Speed Underground 2」、「Age of Empires2」などの名前もあります。 EA Gamesとマイクロソフトにはリンクが貼ってあるけど、初めて見たサイトなので公式なのか何なのかよくわかりません。 Age of Empiresはちゃんとした体験版なのかな? それ以外はなんかカオスで。

気になった「New Super Mario Forever 2012」の方を見てみましょう。

Total downloads:13,652,355とか、とんでもない数字になってますね。 千三百万ですよ!?

説明文を読んでみると、「use many powerups like tanooki, bomberman, Boomer-Man, ~」などと書いてあります。

ん? bomberman!?

ごちゃ混ぜなのかな? 「色々追加したけど、元ネタと同じゲームだよ。アップグレードしただけだ。」みたいな記述がありますね。 真に受けちゃいけないんだろうなぁ...

画像検索してみたら、絵がすごくキレイです。

どっかの国の子供が遊んでいる動画も見つかりました。

うわぁ。 マリオ気持ち悪い。 でも、ゲームのデキで見るとフリーでココまでってのはなかなか無いですね。 才能の無駄遣い系なのかもしれません。

Softendoさんなるところが作っているようです。

マリオとソニックのファンだそうです。 色々書いてあって最後に「All games created by us and users are free and we don't take any charge from them.」とあります。 つまり、「ファンが作ったフリーソフトウェアを無料配布してます」ってことですね。

Softendoのサイトはこちら。 私のカンでは、なんかjavascriptやプラグインは無効にして閲覧した方が良さそうな気配がします。

下の方で「All games available on our site are freeware and free of viruses, so your computer is safe!」とか、「~ installers don't have certificates but we have tested all ~」つまり、「証明書も無いけどテスト済みだよ」などと安全をアピール。 普通は要らない文章です。 余計怪しく見えます。

...雰囲気だけ確認して実際には手を出さないのが正解なんでしょうけど、好奇心が勝ったのでちょっとだけ動かしてみました。 著作権的にはアレだけど、動作確認程度なので誰か許してください。

cnetの配布ページには「アーカイブをダウンロードしてもネットワークインストール用の小さな実行ファイルが手に入るだけです。実態はインストール時にダウンロードされます。」というような記述があります。 しかし、その配布ページの「Download Now」をクリックしたときは完全なインストーラが手に入るようです。 ファイル名「Install_New_Super_Mario_Forever.exe」、ファイルサイズ70MB以上のやつがそれです。

とはいえ、遠隔操作事件とかもあったことだし、そのままインストールするのは避けるべきですよね。 このゲームは3Dっぽい絵ですが、キャプチャ画像や動画を見た限りでは2Dゲームのようです。 バーチャルマシンで動かせそうですね。 セキュリティ的なことも考えて、ネットワーク接続をoffにしたバーチャルマシンで試してみましょう。

環境はこんな感じです。

  • os : windows7 home 64bit
  • cpu : Intel Core i7-2600
  • グラフィックボード : GeForce GTX 560
  • バーチャルマシン : VirtualBox 4.2
    • os : windows XP 32bit
    • cpu : ホストマシンの4コア中2つを使用
    • メモリ : 2GB

インストーラをバーチャルマシンにコピーして実行。 変なツールバーを勧められるので忘れずチェックを外します。 インストール終了後ゲームを起動すると...

任天堂のファンのはずなのに普通にプレステのコントローラ勧めてくるし。

ん? 表示がずれてる?

オプション画面でフルスクリーン(screen mode wide)にしたらとりあえずゲーム画面は全部表示されるようにはなりました。

動作確認ということで小一時間、ワールド1だけプレイしてみました。 スーパーマリオブラザーズ3がベースになっているようです。 それにスーパーマリオワールド、スーパーマリオUSAなどの要素がゴチャゴチャ混ぜられてます。

絵は本当にキレイです。 作り込みも丁寧。 マリオ3がベースってことで「城に行って飛空挺撃沈を依頼されて」って流れがあるんですが、そこでも手は抜かれていません。 この手のゲームには「キャプチャ画像だけはキレイ、実際にプレイすると...」ってのが多いですが、これについては商品レベルに近いですね。

バーチャルマシンで動かしてもカクつく事も無く、非常に滑らかでした。 ってことはやっぱり2Dゲームなんでしょう。 全部描き込んだのか。 信じられません。

そして操作感は気持ち悪い。 マリオじゃなかったら凄いゲームだったんでしょうけど、なまじマリオなだけに本家との違いに馴染めませんでした。

とりあえず本家との違いで気になった点は、

  • 本家には無い、壁にしがみつくアクションで操作性悪化。
  • 踏みつけの判定が弱い。本物のマリオなら踏める位置関係でダメージをくらう。
  • Bダッシュが無い。足場1ブロック分横に歩いたら勝手にダッシュ状態。
  • ファイアボールの角度や蹴った亀の動きなど、本家とかなり違う。
  • ハマり、理不尽な初見殺し、マップ作者の意図通りにしなければクリアできないギリギリに近い操作要求などがある。
  • スーパーマリオの状態でダメージを受けたとき、効果音が無く分かりづらい。(これはバーチャルマシンのせいかも?)
  • 前景オブジェクトやエフェクトを見易さより優先させている。本家ならあり得ない。
  • 絵が欧米ナイズ。
  • 全体に漂う「これじゃない感」。

著作権がアレなファンゲームじゃなかったら慣れるまでやってたかもしれないですね。 しかし、やっぱりマズいってことで動作確認が済んだら終了しました。 「変な情熱ってあるもんなんだなぁ」ってのを確認して終了 → 削除。

最後に「わざわざバーチャルマシンでやった意味はあるのか?」ってところなんですが、私はあったように思えました。 なんか、ゲーム終了後にブラウザが開くんですよね。 バーチャルマシンのネットワーク接続がoffなので接続エラーになるんですけど、もしonだったらどこに接続してどんな通信をしようとしてるんでしょうね? 千三百万もダウンロードされてるゲームなので変なことはやってないとは思うんですが? 「ファンゲームがなんたら」っていうダイアログも表示されるし...

あと、ゲーム終了後バーチャルマシンがシャットダウンできませんでした。 長い間メンテナンスしていないバーチャルマシンを使ったので、このゲームと関係あるかは不明。 でもちょっと不気味。